過去の愛車
2002年6月トライアンフ ボンネビル T100納車。長い間の憧れが,このオートバイとであって実現した。憧れの始まりは片岡義男さんの物語に触れたからかも知れない。
オートバイに乗りたくなったのはきっと片岡義男さんの小説にふれたからだろう。新しい文庫が出るのを心待ちにしていて,特に物語にオートバイが登場していると夢中になって一気に読んだ。片岡さん自身もライダーで,オートバイの魅力を表現してくれていた。
当時文庫本は安かったし,角川の装丁はおしゃれに感じた。ページの途中にカラー写真が入っているなんて初めてだった。印刷のインクの色がブラウンの本なんて初めてだった。
W1やW3を知ったのは片岡さんの小説に登場したからだし,直立パラレルツインエンジンに魅力を感じているのも片岡さんの小説を読んだからだろう。
MCN News: Triumph 2009 Classics promo video
「彼のオートバイ,彼女の島」 片岡義男 角川文庫 1980
股ぐらの下にエンジンがある。
ふたつのシリンダーの中で,混合気の燃焼が,くりかえされている。
その音やリズムが,そのときのぼくの心臓の鼓動と,ぴったり,かさなっていた。
心から愛している直立2気筒の,エンジンがいま生きて動いている。
またがって赤信号を見つめているぼくも,生きている。
ふたつの心臓が,鼓動している。
その鼓動が,みごとに,つながった。 |
|
片岡さんの文章は1センテンスが非常に短い。短い文章が積み重なって心地よいリズムをつくっている。そんな心地よさにひかれて読んでいた。
人間の心臓の鼓動と,エンジンのシリンダー内の爆発とを対比して考えるとき,不等間隔燃焼エンジンがふさわしい。ハーレーのVツインより、トライアンフボンネビルのように直立して並列に2つ並んだシリンダーの方がより心臓のイメージに近い気がする。
やっぱり,バイクはツインが最高だ。KAWASAKI 650RS・W3。中免しか持っていない私には,本当に本当に遠い憧れだった。限定解除は1回だけ挑戦したが,1本橋で落ちて検定中止…。
「彼のオートバイ,彼女の島2」 片岡義男 角川文庫 1986
オートバイは,トライアンフだ。きわめて淡いブルーと白とに塗り分けられた燃料タンクには,ゴムのニー・パッドと,エンブレムとがついている。エンブレムにはトライアンフの名があり,それはかなり離れたところからでも識別できる。タンクの下には,直立した簡潔なエンジンとそのカービュレーターがあるだけであり,車体のこちら側から向こう側が,余裕を持って大きくすけて見える。インクラインド・ヴァルヴの下から,二本の排気管が,きっちりとしたタイトなカーヴを描いてクランク・ケースの上をとおり,後ろへのびていく。そして,後輪の車軸より上の位置で,マフラーにつながる。直立した2シリンダーのエンジンは,650CCの排気量を持っている。右側から見ると,クランクケースの内部にある,強靭なクランク・シャフトが,たとえば頭のなかに描くカット・アウェイに,浮かびあがってくる。
この車体は,クロス・カントリーのレース用のものだ。新車としてイギリスの工場を出てから,二十年を経ている。しかし,車体のあらゆる部分は,元気に太陽の光を受けとめ,はねかえしている。エンジンは,その動作音や排気の音から察して,車体以上に元気だ。オイル・タンクが,黒に塗ってある。フロント・フォークは,ゴムのブーツを含めて,すべて黒だ。前後両輪のフェンダーは,燃料タンクの下半分とおなじ色だ。燃料タンクの下半分は白に見えるが,さらによく観察するなら,白のなかにほんのすこし,うっすらとグレイの溶けこんだ微妙な色だということがわかる。
TRIUMPH TR5
トライアンフの名前を知ったのも片岡さんの物語に登場してきたからだ。日本のオートバイ・メーカーはトライアンフに何とか対抗しようと,W3をはじめとする650cc・ツインを製造し販売していた。日本のマルチが世界を制覇するまで,最高性能を誇っていたトライアンフ。いつかは乗ってみたいと思っていた。
「アップル・サイダーと彼女」 角川文庫 1979
の中の
「深まりゆく秋です」
「4サイクル・ツイン」
「オートバイはぼくの先生」
はぜひ読んでみて欲しい。きっとオートバイに乗りたくなるはずだ。
ある時,KAWASAKI W650の存在を知った。昔から憧れていたW1やW3じゃないけど,旧車じゃなくて乗れるんだ!
それまで長い間眠っていた思いがムクッと甦り,教習所へ通い大型免許取得
そんな時,「エ〜ッ!ボンネビル?」 トライアンフボンネビルも販売されているではないか! タコメーターがついてればなあと思っていた所へ,T100の登場
トライアンフボンネビルT100全仕様データ
家族の了解をとったり,購入資金を何とか工面したり(超長期ローン:く,くるしい…)
2002年2月,ディラーさんへ注文
そして,あの悪夢が…
OfficialTriumph
4月にトライアンフボンネビルT100の第1陣が貨物船で日本にやってくる。暖かくなったらオートバイに乗れるぞと期待してたのに…。でも考えてみれば,もう第1陣はイギリスを出港しているはず。その中に私のボンネビルも入っていてくれ!
残念ながら第1陣には入っていなかったらしい
5月の終わりに,ディーラーさんからボンネビル入荷の連絡を受けた。本当にやきもきした3ヶ月間だった。
6月8日ついに納車
エンジンをかけてみて,「えっ,排気音こんなにおとなしいの?」 走り出してみて,「エンジンのメカノイズのほうが大きいじゃん」
しかし,とても乗りやすい(ブレーキペダルの位置が高すぎる,シフトペダルの位置が遠すぎるという難点はあるけど)
ちなみに、シフトペダルに関してはAELLAショートチェンジペダルに交換すれば解決します
トライアンフ広島ではノーマルペダルを加工してショート化するサービス(有料)を行ってます
ついに,ついに手に入れたぞ
1ヵ月後 800km で1回目のオイル交換をしてもらう
2ヵ月後 1600km で慣らし終了
2回目のオイル交換
センタースタンド取り付け
スポーツマフラーに交換
グラブバー取り付け
レザー・パニア取り付け
ブレーキペダル・シフトペダル位置の調整
(位置を下げた)をしてもらう
サービス・マニュアルも買ったので,自分でできそうなことは,挑戦してみたい
ユーザー車検にも挑戦したい
ソルトレーク・ボンネビル
ソルトレーク湖の近くに広大な塩の平原「ボンネビル・フラット」がある。雨で塩が溶け、太陽で水分が蒸発して平らに固まることを繰り返し,毎年夏の終わり頃には,真っ平らな状態になる。
1956年,トライアンフはここで毎年行われる「ボンネビル・ナショナル・スピードウィーク」で最高速度記録を塗り替え,「トライアンフ」の優秀性を世界に示した。
650ccのサンダーバードエンジンをベースにしたストリームライナー
ライダー:ジョニー・アレン
記録:344 km/h
この偉業を称え,1959年にデビューした新型2気筒スポーツモデル"T120"には「ボンネビル」の名が与えられた。
トライアンフT120ボンネビル(1959年)トラッドスタイルの原点
トライアンフボンネビルT120(メタルギア ソリッド)
ゲーム中のキャラクター「EVA」が乗るオートバイとして登場。
トライアンフボンネビルT100(メタルギア ソリッド4)
新バージョンではT100が登場。
ボンネビルT120のこんなポスターを販売しているサイトもあります。
本物を求め、自分流のスタイルを求める多くの人に愛され続けてきたこの美しいスタイルは、今日まで流々と受け継がれてきています。
「ベルトランスタッフの日記」というブログで紹介されています。
こちらは「run baby run!」というブログで紹介されています。
こちらは「トライアンフ宇都宮」のブログで紹介されています。
こちらは「トライアンフ八王子ブログ」で紹介されています。
こちらは「バイクサポートFTWのブログ」で紹介されています。
ボンネビルの2連キャブレターはKEIHIN製。伝統あるTRIUMPHですが排ガス規制の影響を受け、スロットルポジションセンサーやキャブヒーターが付いてます。
こちらは「福岡 英車&SR400/500のALDGATE」で紹介されています。
こんなアングルからのボンネビル
「空茶屋 ‐SKY STATE‐」で紹介されています。
Classic Triumph Photographs (トライアンフボンネビルT120をはじめ往年のトライアンフ車の画像が楽しめます)
旧有鉛ガソリン車用添加剤
は、バルブクリアランス調整を頻繁に行わなければならない時に試してみてください。
58年式サンダーバード
59年式ボンネビルT120
02年式ボンネビルT100 |
トライアンフの歴史と伝統を引き継ぐ名称を持つボンネビル T100
トライアンフ社設立100周年記念エディションの ボンネビル T100
トライアンフ工場火災というアクシデントの中手に入れたボンネビル T100
生涯大切に乗っていきたい
そして,いつかボンネビル・フラットを走ってみたい
(塩の上を走るなんて,機械に良くないよなあ?!)
|
Triumph Collection
Copyright(C)2003- ANOSA |
このサイトはリンクフリーです
相互リンク大歓迎
ご連絡ください |
|